店内へと歩を進めて、まず驚かされるのは広さである。
「バスケットボールの3on3のコート(懐かしいですね)がゆうに4面はとれるフロア。二階もあるという。 午後5時半だというのにお客さんは八分入り、といった盛況ぶりで家族連れや、カップル、 サラリーマンらが早めの晩餐をこぢんまりと開いている。中華団欒である。 友人チャッピー氏のおすすめ、酢豚とアサリラーメンのほかに、青菜炒め、麻婆飯、餃子、ビールをとる。 10秒後。ビール、来る。 30秒後。青菜炒め、酢豚来る。 1分後。餃子、来る。 2分後。麻婆飯、来る。 5分後。アサリラーメン、来る。 何故だ。何故こんな芸当ができるのだ、ワシとて調理アルバイト計1年という経歴の持ち主、どう考えてもできあがり時間が尋常ではないッ。(厨房をチラリと横目で見る)なにぃっ、厨房がこれまた広い!なんなんだこの亜空間はッ。中学校の職員室のような巨大な敷地に調理人員が10名以上、しかも一人一人がきちんとアイコンタクトを交わしながら無駄なく連動して動いているッ!そしてホールスタッフの動きだ!食事が終わって荒れ果てたテーブルを3人がかりで超高速バッシングしている…生ビールに至っては機械でジョッキに注いでいるのかッ! わしはF1を見ているのか…これはまさに中華料理のF1ピットクルーじゃ! おっと取り乱してしまった。 印象に残ったのは酢豚とアサリラーメンであった。 酢豚はいわゆる粘度高めの甘酸っぱいアンカケではなく、サラサラした黒酢仕立てで、 とろみは全く無い。タマネギやニンジン、ピーマンなどの野菜も無い。 味はといえば、酢豚というよりは、「豚唐揚げにニンニクとタカの爪を大量に乗せて 黒酢を浴びせて熱を加えたヤツ」というほうが味が具体的に想像できるかとおもう。 非常にゴハンが進む一品であった。 アサリラーメンはというと、具はアサリのみのシンプルなもので、一見すると 「アサリ味噌汁に麺を埋没せしめたヤツ」に見える。 ところが、いざスープを飲もうとすると、アラどこから出てきたのであろうか大量のタカの爪とニンニクが出てきた。 タカの爪はエンピツのキャップ大の立派なもの。ニンニク片も、一辺が携帯電話の番号部の ボタン大ほどもある巨大なものであった。正直、ひるんだ。 しかし飲んでみればアサリの滋味深い味と、鶏ガラのコク、ニンニクの香味が三位一体となって、 美味であった。特筆すべきは、後味がスッと引いていくことだ。 結果的に全部飲み干してしまった。 明日は内定者説明会だというのに、大量のニンニク摂取。情けなさにもほどがある。 すぐさま「強力!噛むブレスケア」を購入し、バイクに跨り、ヘルメットの中で自らの口臭に 悶絶しながらビジネスホテルへと向かったのであった。 つづく
by 3m14s
| 2004-10-14 04:01
| 万博関連
|
懐かしいニオイにつられて、また、来ちゃいました。
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